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新着情報

内部監査、内部統制、企業不正に関するトピックスを紹介します。

06 不当競争防止法第7条_商業賄賂③ 商業賄賂の手口について 2018.02.01

 

不当競争防止法】第7条にある「供与/収受される財物」の詳細については【商業賄賂行為の禁止に関する暫定規定】第2条に記載されています。財物とは、直接的には現金及び実物を指しますが、販促費、宣伝費、協賛金、科学研究費、労務費、コンサルティング料、コミッション等の名義、或いは各種費用を精算するなどの方法による財物の供与も含まれるとしています。

又、刑法規定では【商業賄賂刑事事件を取り扱う際の法律の適用に係る若干の問題に関する最高人民検察院及び最高人民検察院の意見】第7条において、商業賄賂における財物には、金銭及び現物が含まれるのみならず、金銭に換算できる財産性の利益をも含む。例えば、建物の内外装、プリペイド式会員カード、商品カード、旅行費用等。具体的な金額は、実際に支払った金額を基準とするとされています。

 

・現金を供与する方法;

収賄者への直接の供与に限らず、賞品カード、ギフトカードなどのプリペイドカードの供与も含まれます。【商業プリペイドカード管理の規範化に係る人民銀行、監査部などの部門の意見の転送発布に関する国務院弁公庁の通知】(2011年)では、国家公務員が公務活動でプリペイドカードを収受する事を禁じています。そして、収受した場合には規程道理に上納しなければならず、これに違反した場合は同党金額の現金を収受したものとみなし処罰するとしています。

又、刑法規定では【商業賄賂刑事事件を取り扱う際の法律の適用に係る若干の問題に関する最高人民検察院及び最高人民検察院の意見】第8条で、銀行カードを収受した場合には、収賄者が実際に引出し、又は消費したか否かを問わず、カード内の預金金額は、一般に全額を収賄金額として認定しなければならないとしています。

 

・販売促進費、商業的協賛

 小売業とサプライヤの関係では【小売業者・納入業者構成取引管理弁法】(2006年)の中で、特定の契約が前提の上で、サプライヤの特定のブランド又は特定の種類の商品の販売促進のために、小売業者がポスター印刷、販売促進活動、広告宣伝等の相応の役務提供を前提として、サプライヤから受領する費用は販売促進費として認められるとしています。

又、企業所得税法(2008年)10条で、課税所得計算を行う時に企業は協賛金を支出として控除できないとしていますので、サプライヤ側で正しい記帳が行われていないと同法に違反する事となります。

 

・飲食娯楽

 合理的な価格で会議に供される弁当、ビジネス上の会食などは商業賄賂と見なされる可能性は高くありませんが、公務員に対する接待、飲食後の高価なたばこや酒の接待、家族や友人の招待、或いは飲食と併用される不適切な娯楽などが伴う場合などは、避けるべきであると考えられます。

05_不当競争防止法② 商業賄賂罪に問われないために 2018.01.29  
改正後の【不当競争防止法】第7条について旧法との比較をしていますが、違法リベートと適法なリベートの線引きについては,

ほぼ同様の記載となっています。

新法では、「仲介人にコミッションを支払った場合、事実通りに記帳しなければならない。割引き或いは値引きを受けた事業者も事実通りに記帳しなければならない。」としています。

つまりリベートを提供する事業経営者も受入側の経営者も事実通りに帳簿に記帳しなければならないという事ですが、商業賄賂の認識が無くても、代金値引き、返金或いはコミッションが正しく会計処理をされていない為に商業賄賂と認定されたり、過去から引き継いだ節税対策の二重帳簿などが商業賄賂に繋がるという恐れは十分にあります。

春節の赤包や中秋節の月餅券などの儀礼的贈答は中国ではごく一般的なものですが、違法リベートと一般的な贈答品の境界線については、中国の商慣習や社会通念上に照らして少額と認められる贈答品などは違法なものに当たらないとされています。しかしながら、いくらまでが「少額」と言えるかの明確な規定は、行政責任の基準では明確でなく、当局の裁量に相当程度委ねられているという状況です。

許容される贈答の範囲を考える上で、「商業賄賂」を規制しているもう1つの法律である【刑法】における刑事責任について紹介していきます。商業賄賂行為の刑事責任については、中国では日本と比べてもより広範囲で、国家公務員への贈賄だけでなく、民間企業間の利益の供与、収受についても刑事処罰の対象とされる事になります。

 

◆当局が刑事事件として立件しなければいけない基準

  贈賄者                  収賄者        贈賄立件基準    収賄立件基準

   個人        会社・企業関係者             1万元             5千元

   組織        会社・企業関係者            20万元             5千元

例えば、不正利益の取得を目的として取引相手の従業員に対して1万元を贈賄した場合は、非国家公務員に対する贈賄罪となり、従業員が5,000 元以上の賄賂を収受した場合は非国家公務員による収賄罪となります。又、企業が公務員に贈賄を行った場合は、商業賄賂が20 万元であれば、単位(組織)贈賄罪として立件される事になります。これらはいずれも累計金額で計算します。2016年4月に【最高人民検察院及び公安部が商業賄賂に係る相応の刑事責任追及に関する起訴基準】が施行され、現在では刑法の関連規定の運用基準になっています。 

 商業賄賂犯罪事件を取り扱う場合の、賄賂と贈与の境界をどのように引くかに付いては、【商業賄賂刑事事件を取り扱う際の法律の適用に係る若干の問題に関する最高人民検察院及び最高人民検察院の意見】10条に、次に掲げる4つの要素を考慮して全面的に分析し、かつ、総合的に判断しなければならないとしています。(1) 財物の供与/収受が発生した背景。例えば、

双方に親類や友人関係が存在するか否か、並びに過去の交際の状況や程度  (2) 供与/収受された財物の価値  (3) 財物が供与/収受される原因、タイミングや方法、並びに財物提供者が財物受領者に対し職務上の請託を有するか否か  (4) 財物受領者が職務上の便宜を利用して提供者のために利益の取得を図ったか否か

金額の拠り所となる規定では、唯一、1993年に制定された【対外公務活動における贈答品の供与/授受に関する国務院規定】

同規定の第7条で、対外公務活動中に受けた贈答品で200元相当以下の金額であるものは本人又は所属部署で受取る事ができるとしています。

又、医療用医薬品業界では、不当な景品類の提供を制限することにより、不当な顧客の誘因を防止し、事業者間の公正な競争を確保することを目的として、中国研究開発製薬企業協会が自主的に倫理基準【code of practice 2010】を制定しています。接待は

主催イベントに付随したもので1人当たり300元以下、宣伝用物品は1個当たり100元以下、医療用物品の場合は1件辺り500元以下の医学教科書など、あるいは儀礼的贈答品は春節や中秋節に合わせ、1人当たり200元以下に限るなどとされており一応の参考にはなると思われます。

03_日本内部監査協会
内部監査のフレームワーク及び実施基準の改定。改訂の公開草案発表(2016年2月)および意見募集(2016年4月末をもって終了)を行った後、その結果を踏まえて「国際基準」改訂の最終案が検討され、2016年10月1日に改定「基準」の公開、2017年1月1日より適用開始という日程が組まれている
04_不当競争防止法①  商業賄賂の内容がより明確に 2018.01.20

 

中国拠点で会社の従業員が係わる不正行為の中で、特に関心の高いものに「違法リベート」が挙げられます。

 

この違法リベートは商業賄賂の範疇に含まれますが、その規定は1993年12月1日に施行された【不当競争防止法】に定義が

定められました。又その具体的な内容については1996年11月15日に施行された【商業賄賂行為の禁止に関する暫定規定】に記載されています。関連する刑事法上の規範は、刑法第163条に収賄行為、第164条に贈賄行為がそれぞれ規定されています。 直近で、この【不当競争防止法】が2017年11月4日に改正され、2018年1月1日より実施されましたので、その内容を解説して行きたいと思います。             

             

内容解説の前に使われる言葉の意味について、少し振れておきます。      

日本語でリベートとは、「本来は割戻しのことで,売手側が取引代金の一部を買手側に払い戻すこと,またはその金銭」とされます。正常な商業取引において、企業と取引先との間、企業と販売代理店または小売業者の間には、リベート、割引または値引きという事象がごく普通に発生します。その元の意味が転じて、「手数料、世話料、そして賄賂」の意味にも使われるようになりました。これら2つの意味を分ける為に、ここでは賄賂を「違法リベート」と表現します。もともとの英語の意味でrebateは、日本語での「手数料・賄賂」という非合法の意味では使われません。賄賂はbribeとなります。中国語ではどうかと言うと、正常な

取引行為における割引または値引き「折扣」または「降価」で、。違法リベートは「回扣」と表現される事になります。             

             

改正後の【不当競争防止法】第7条では以下のように記されています。  

事業運営者は財物またはその他の手段を用いて、次の各号に掲げる組織又は個人に賄賂を贈り、取引機会又は競争優位性を得ようとしてはならない。         

(1)取引相手方の従業員

(2)取引相手方の委託を受けて関連業務を行う組織又は個人

(3)職権又は影響力を利用して取引に影響を及ぼす組織又は個人。

事業運営者は取引活動において、明確な方法により取引相手方に値引きを行い、或いは仲介人にコミッションを支払うことができる。事業運営者は取引相手方に値引きを行ったり、或いは仲介人にコミッションを支払った場合、事実通りに記帳しなければならない。割引き或いは値引きを受けた事業者も事実通りに記帳しなければならない。

事業運営者の従業員が「賄賂」を行った場合でも、事業運営者者の行為と認定される。ただし事業運営者に、当該従業員の行った行為が事業者の取引機会又は競争優位の獲得とは無関係であることを証明する証拠がある場合を除く。

             

旧法と比較した場合、対比される旧法第8条では、商品取引の商談の中における「違法リベート」行為のみを禁止していましたが、一方、新法では取引機会又は競争優位性を得る為に「違法リベート」を用いる事も禁止する事でその範囲を広げてきました。  

又、新法では利益供与の相手方として(1)から(3)までのタイプを明記する事で、具体的に違法リベートを受ける収賄側のポジションを明確にしました。      

更に新法では、従業員が行った違法リベートへの責任を経営者に課し、経営者がその責任を回避する為には当該従業員の行った行為が事業者の取引機会又は競争優位の獲得とは無関係であることを証明する事が求められる事となりました。

これにより従業員が行った独断的な行為であっても、その効果が会社に帰属する事となる場合は、会社の不法行為とみな

されるリスクが生じる事となりました。

02_「不適切な会計・経理を開示した上場企業」調査(東京商工リサーチ)
場企業で2015年度に「不適切な会計・経理」を開示した企業が、2月9日までに43件に達し、2007年4月の調査開始以来、年度ベース(4月-3月)での最多記録を更新した。、「不適切な会計・経理」の内容は「経理処理の間違い」など単純なミス以外に、「着服横領」、「業績や営業ノルマ達成を動機とする架空売上」、「循環取引」など、コンプライアンス意識の欠落や業績低迷を糊塗した要因も多い。
http://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/20160512_08.html
01_チェイス・チャイナ
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