セイバーメトリクス

更新日:3月4日

「マネーボール」(映画) ; メジャーリーグベースボール(MLB)の球団オークランド・アスレチックスのゼネラルマネージャー(GM)に就任したビリー・ビーンが、セイバーメトリクスと呼ばれる統計学的手法を用いて、MLB随一の貧乏球団であるアスレチックスをプレーオフ常連の強豪チームに作り上げていく様を描く。


当たり前の事かもしれないが、野球の試合の目的は相手より多くの得点を上げて勝つことである。つまり戦略的には「アウトを消費する間に奪う得点を最大化する」になるが、セイバーメトリクス理論に基づくと、野球解説で言われるセオリーがひっくり返る事になる。


例えば、バント(犠打)。これは自らアウトを進呈する行為で、得点期待値を下げる行為であるとして完全否定した。従来の野球観に基づく場合、例えば無死一塁の状況では犠打によって一塁走者を進塁させるという作戦がセオリーであるが、これは得点確率(三死までに走者が生還する確率)を向上させる一方、得点期待値を下げる行為になるという。

経験則として「バントをすると得点をとれることが多い」とか「打率が高いチームほど得点が多いはずだ」とするのではなく、経験や常識は一旦おいて、客観的なデータによってそれらの知見を検証・証明するのがセイバーメトリクスの特徴だ。選手の本当の貢献度についても、打率ではなくOPS(出塁率+長打率)で評価する。ここでは1本のヒットもフォアボールも変わらない。


資金力の乏しいアスレチックスのGMビリー・ビーンが、セイバーメトリクスを用いた成果は、独自に「勝利するために重要視すべき」と定めた諸要素は従来の価値観では重要とされないものばかり、つまり選手の年俸にほとんど反映されていないものばかりであっため、低い年俸で有用な選手を獲得して戦力を上げることができた事に結びつく。ヤンキースなどの資金力のあるチームに比べて1勝にかかる金銭的コストがはるかに低く、「投資効率」を考えた場合極めて合理的な手段であったのだ。


経験や常識は一旦捨てて、客観的なデータを統計的に分析する事で違った世界が見えて来るかもしれない。

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